「"クリエイティブ"なことがしたい!」
そんな気持ちを胸の奥に宿している人は多い。私も同じ。
他の誰にも真似できない、あなたにしかできない。
他人にやらされるのではなく、あなたの手で生み出す。
常に誰かがあなたを必要としてくれる。
そりゃ誰だって"クリエイティブ”なことがしたい。
ビジネスでも、研究でも、芸術でも、どんな世界でも
"クリエイティブ"な人は評価され、必要とされる。
けど、"クリエイティブ"って、思った以上にブラックだ。
そう私が考える理由を、3つに分けて綴る。
理由その1:オリジナリティ(Inputの量)
"クリエイティブ"は、オリジナリティを求められる。
誰かが同じ事をやっていれば、それは"クリエイティブ"ではないし、下手をすれば法に触れてしまう。
とはいえ独創的な発想は、急に天から降ってくるものではない。
独創は、経験と知識の組み合わせによって生まれる。
どんな経験や知識の組み合わせが、オリジナリティに繋がるかは誰も分からない。*1
故に、オリジナリティの可能性を高めるには、経験と知識の量が求められる。
人と会い、場所を訪ね、文を読み、芸術に触れる
上のようなInputを一生、続けなければならない。
住み心地のいい井戸からわざわざ飛び出す必要がどこにあるのだろう?
サメがうごめく大海に飛び出す苦しさに、並のカエルは耐えきれない*2
理由その2:実践と評価(Outputの質)
諸君は生まれたばかりの可愛いアイデアを現実の世界の中に連れ出さなければならない。*3
オリジナリティ溢れるアイデアも、誰かに届かなければ"クリエイティブ"ではない。アイデアを頭の外に逃すには、あなたが行動しなければならない*4
アイデアを晒すのはとても勇気がいる。あなたの全てを否定されるかもしれない。
重い腰を上げ、さらに厳しい評価を乗り越える質(=クオリティ)があってやっと "クリエイティブ"なんだ。
"クリエイティブ"の前には「めんどくさい」「評価」という2つの壁が立ちはだかっている。*5
理由その3:受け手との摩擦
あなたの知識と経験から生まれたアイデアは、良い評価であるとは限らない。
むしろ大抵のアイデアが世間から無視され、煙たがられる。
では逆転の発想。
「みんな求めているものをつくれば、必ず評価される!わたしって天才! 」*6
確かに評価はついてくる。けど、果たしてこれが"クリエイティブ"なのだろうか。
あなたの発想を世界に広めるはずが、いつの間にか周りに合わせてしまっている。
"クリエイティブ"は、常に自分と受け手との摩擦が起こっている。
この摩擦の中に折り合いをつけなければならない。
"クリエイティブ"はブラック。クリエイティブラック。
以上、"クリエイティブ"なことをするには
①色々な知識と経験を蓄えて
②評価に怯えず世間に公開して
③やりたい事と需要との間に折り合いをつける
必要がある。これって相当な重労働。
こんな重労働をするくらいなら、人から言われたことをそのままやったり、体を動かす仕事の方がよっぽどホワイトだろう。
それでも「"クリエイティブ"なことがしたい!」
そんな気持ちを胸の奥に宿している人は、みんなドMに違いない。*7
"クリエイティブ"はブラック。クリエイティブラック。

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