昨年の夏ぐらいから、時間を見つけてはMatcherというアプリを使って就活生にアドバイスやってます。
学生の知見を自社のビジネスに活かせないかとはじめたんですが、僕より遥かに優秀な学生さんが多く、ビジネスのアイデアを出してくれて、楽しませてもらってます。
何だかんだで30人くらいの学生さんとお話させていただいたのですが、「メーカーを受けるのに、製品・サービスに興味がない」学生さんが多い事に疑問を覚えました。
たとえば「トヨタに入りたい!*1」という人は多いです。けど「トヨタの車なら何が好き?」と聞くと、口を閉ざす人も多いです。彼ら彼女達は、トヨタの作る車ではなく、"トヨタというブランド"、"トヨタに受かった自分"を求めているのかな。
もちろん、大企業って福利厚生ハンパないし、名前出すだけでモテるし、お給料もボーナスも平均以上もらえるし、労働時間もきっちり守られるし、今後のキャリアを考えても権威が付く。こういった理由で大企業のメーカーを志望する事は間違っていないです。
けど、メーカーに入社したら、少なくても数年は働くと思います*2。そこで興味のないモノをつくり、売り続ける、そのしんどさを想像できるでしょうか。少なくとも僕には無理です。
「そんなタテマエはどうでもいいから、私はトヨタに行きたいの!」
そんな迷える就活生には、次のように答えることをオススメします。
「私は車に全く興味がありません。だから車を売ることができます。」
就活前の生半可な車好きアピールだと、何万人も受ける就活生の中では霞んでしまいます。ならいっそ全く興味がない事をぶっちゃけたらどうでしょう。
よほどブランドロイヤリティの高い会社*3とかでない限り、多くの製品はその製品の核さえあれば、消費者にとっては"どれでもいい"のが事実。車で例えたら、"安全に移動する"事が製品の核であり、その核が満たせるのであれば別にトヨタでもスズキでも"どれでもいい"んです。
そんな多くの消費者に車を買わせるためには、値段やサービスなど、製品の核以外で競合他社と差別化する事が必要。
車好きの社員ならば
「この車は性能も、外見も最高にクールだから、他の車より50万高くても売れるぜ!」
なんて言いかねませんが、車に興味のないあなたなら
「私ならその値段なら買わない。安くするかアフターサービス充実させて」
と、その意見を止める事ができます。
なので、どうしても入りたいメーカーがあるけれど、そのメーカーの売っている製品に全く興味が湧かない場合は、興味がない事を敢えて活かしてみてはいかがでしょうか。
それでもやっぱり、僕は好きな製品を扱っているメーカーに入った方がいいと思うけどなあ・・・
僕も自社で扱っている製品をもっと好きになれるよう、頑張ります*4